ただ今、大立寺では境内整備事業の一環として永代供養塔を建立中です。
将来無縁になられる方に入って頂き、お寺が責任を以て供養をしていくというお墓です。

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このお墓の建立を予定している場所には、これまで「宝塔(題目碑)」が建っていました。

この宝塔は、千人塚といって、昔山科にあった粟田口刑場で処刑された方々を祀る供養塔です。大立寺では昔からお盆やお彼岸の時に塔婆を建てて供養をしています。千人殺されるごとに1つ建てられたので、千人塚といいます。その付近には15基建っていたと聞いています。

しかし、この宝塔がなぜ大立寺にあるのかは、簡単にしか聞いていませんでした。

そんな中、今回の永代供養塔建立にあたり、宝塔の移設工事をしようとしていた先日、ある方がお寺にやってこられました。

その方は、山科の「車石・車道研究会」の方でした。
旧街道にあった車石(昔、物を運搬する際に使用していた牛車が通る道に敷かれた石)の研究をされていました。

この方が、ある本の中で、「車石にされていた『題目碑』が、山科の日蓮宗のお寺に移された」という記事を発見され、その題目碑(車石)を探すべく、山科に4つある日蓮宗のお寺を回っておられたのでした。

そして、大立寺の宝塔を見つけられ、「これだ!」と確信し、喜んで挨拶に来られました

廃仏毀釈で車石にされていたこと、道幅拡大工事の際に掘り起こされ一時浄土宗のお寺に祀られていたこと、良くないことが起こったので大立寺に移設されたことなど多くのことが、今回の訪問を受け、判明しました。

この宝塔に関しては、まだ調査研究の最中で、また新たなことが分かったらブログでも報告したいと思います(まとめが出来そうならホームページのコラムとして書こうかとも思っています)が、もう今後二度と動かすことがないような大きな宝塔を動かすというまさにこのタイミングで、このような方が訪問されたこと、「御縁」としか言いようがないと思っています

初めて来られた日に「拓本を採りたい」と仰っていました。大きな石の塔です。寝ている方が採りやすいに決まっています。しかし、そんなことまずない話です。それなのに。もう少し遅かったら、移設は終わっていました。千載一遇とはまさにこのことです。
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無縁となる方のための永代供養塔建立、そのための、おそらく無縁となり亡くなっていった方々を供養する宝塔の移設工事。宝塔さんが「もう少し私のことを知りなさい」と呼ばれたとしか思えません。奇跡です

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研究会の方が本でその一節を発見されたのもたまたま、大立寺で簡単にその宝塔が見つかったのもたまたま、移設工事がこの時期になったのもたまたま、そしてさらにはこの研究会の方と移設工事をされた石屋さんが知り合いであったこともたまたま(そのお陰で、工事と拓本採取も上手く時間を調整してもらって同日に行うことができました)。
奇跡とは書きましたが、法華経的には「必然」なのだと思います。これが「御縁」。繋がっています(>_<)

自分で言うのも何ですが、真面目にコツコツやっていると、知らぬ間に救いの手が差しのべられる。
いつでもお釈迦様に見守られているのだなと、法華経中「変化の人」(詳しくはいずれコラムで説明致します)をつくづく感じた次第です。南無妙法蓮華経。

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ちなみに、宝塔の重さは約1.6トン。山門が狭くて大きな重機は使えない中、職人さん5人が一日掛かりで、無事、移設工事が完了しました

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